プライドの考察 (生き辛さの正体)


歳を取ると、人は、いや特に男性は、昔の仕事の役職や、役割や、いかに自分が苦労したかや、武勇伝やらの自慢話をしがちです。世の中で、あたかも自分が一番素晴らしいと誰かに言ってもらいたいが為に。そして、その欲求を肯定せんが為、国や地域や法人や、自分の属している組織やコミュニティー、(成功者や素晴らしき) 個人への批判や意見や不満や悪口にいそいそと励んでいく。そう。自分は正しく、他者は全て間違っている。自分は凄くて、他者は自分より劣っていると言わんばかりに。

 

でもね。

 

よくよく考えてもみてください。自分は本当に正しく、果たして、そんなに素晴らしい人間なんでしょうか? (実は、自分がそれ程大したことがないことを知っているからこそ、批判することによって溜飲を下げているってことが本質。)

 

日本という国は、妙にアメリカナイズされていて、自分の主義主張をもっともっと行ったほうが方が良いという風潮が加速している。謝れば負け なんて愚かな発想もある。(アメリカの自己防衛としての手段) そして、その根拠とするものは、他者が悪くて自分は正しいという出鱈目で捻じ曲げた根拠。 他者は悪で、自分こそが正義という出鱈目で捻じ曲げた根拠。それって相当格好悪くないですか?本当の意味のプライドを理解している人間。つまり、自己肯定感の高い人は他者の悪口は一切言いません。何故なら、自己肯定感が高いということは自分をしっかり満足させるスベを持っているから、自分を肯定させるがための他者攻撃なんて必要ないんです。(比較対象があるならば、それは他者に対してではなく、自身の過去・現在・未来に対して。) そして、多くの成功者やステータスの高い人程、他者を攻撃したり批判するのではなく、他者を尊重し理解し、協調することに留意し、それが習慣化し、完全に自分のものとなっています。だから成功するとも言えますし、同時に人格者でもあるのです。

 

何を持って成功か?というのはさておき、まずは、人を批判したり攻撃したりすることを自分が無意識にやっていないかを確認し、もし、癖になっているのなら、直ちに意識的に止めてみたらいかがでしょうか。結局は、自分自身の価値を益々落とすことになるのですから。それが、あなたを生き辛くさせている原因だとしたら?

 

ほら、今すぐに止められますね。だって、自身の自己肯定感は、他者の批判や否定や悪口では決して高まらないのだから。何故なら、それが、本質的に正しくないことを誰もが知っているから。つまり、知っていながら知らないふりをしてそのような行為をしている自分への哀れみや罪悪感が自己肯定感を確実に下げている。だから、「生き辛い。」

 

止めてあげましょうね。自分をこれ以上下げる行為はね。