ココロテラス:心理カウンセリング・キャリアコンサルティング大阪梅田[パートナーとの愛の育み]


「愛」


大変難しい概念です。


答えがあるようで答えがない。

でも人は、

愛に生き、愛に死す。


パートナーと言われる人と、

人は(いつか)巡り合います。

当初、二人の間にあるものは、

情愛と言われるもの。

情愛には、性愛も含まれる。

情愛に溺れ過ぎると愛はとても脆いもの。

それは言わば片翼で飛んでいる飛行機の

ようなものであり、

パイロットの技術次第なところがある。

無事、目的地に着く確率は?

言わずもがな。


では、

他にどのような愛が必要なのか?


それは、


友愛。


互いに補い合い、

互いに創造していく建設的な愛。

言うなれば、これがもう一方の翼。


この愛は、

溺れる愛ではなく、

どちらかと言えば、

互いに掴まり合い

ぷかぷか浮かぶ愛。

一番の理想は、


情愛を根底にした友愛の創造。


一般的に、

恋愛は情愛で、

結婚は友愛。


でも、

これらは決して画一的なものではなく、

恋愛時代にいかに友愛の要素が

バランス良くあるのかどうか?

又、逆に、

結婚時代にいかに情愛の要素を

失くさないかどうか?

そこに尽きる。


例えば、

結婚という儀式の果てに、

子どもを授かる

あるいは授からないに関わらず

男女の役割は変わっていく。

パパ、ママ

ご主人、奥様

でも、

男と女という性差は

どんな環境や状況によっても

決して変わらないもの。


そのバランスが崩れた時、

数々の障害が二人を待ち受ける。

で、

その障害を乗り越えていく力が、

友愛力。

これは、人間としての資質となる。

言わば人間力とも言えるもの。


でも、


ここに男女としての情愛力がないと、

互いに乗り越えていくことは

極端に難しくなってくる。

何故なら、

情愛の中に含まれる性愛の無さに

見られるセックスレス等の問題が

あった場合、

男としてのアイデンティティ。

女としてのアイデンティティ。

これがとても希薄となるから。


現代は、

そのアイデンティティを夫婦外に求める

ことが容易な時代であり、

拍車をかける風潮もある。
(赤信号、皆んなで渡れば怖くない。)

セックスは、

ただ交わることを意味するものではなく、

性差としてのアイデンティティの確立を

意味し、尊重や存在性を意味する為、

友愛だけで、それらをカバー出来るほど、

生易しい時代ではないと言える。


ではどうするか?


恋愛関係においての場合は、

情愛だけではなく、

友愛の萌芽が相手に、そして

自分にあるかをキチンと見る。

必ず避妊をし、

尊い生命を尊び、

友愛

つまり、互いに建設的な関係を構築出来る

相手かどうかを見極める。

で、

そのチャンスは、

揉め事やネガティブな事により

発揮されるものであり、

情愛に溺れる関係では、

それが無視され見極めることが

まず出来得ない。

認めたとしても、情愛に凌駕されてしまう。

又、

既に婚姻関係にある場合、

こちらも同様。

情愛と友愛をチェックする。

自分も勿論、パートナーも勿論。


そのチェックとは何か?


それは一重に、

率直なコミュニケーションであり、

コミュニケーションの希薄な婚姻関係は、

カウントダウンが始まっているとも言える。


一方は話し合いたい。

でも、一方は話す気もない。今更何を。


この関係に未来は果たしてあるのだろうか?


仮面夫婦?形骸化した関係?

一概に、悪いとも言いきれないが、
(子どもの為等で)

それで良し!と、もし言えないならば、

腹をくくって挑むしかなく、

それが、

互いの役割というものだけではなく、


翻って、

男と女という単一の生命体としての

矜持や誇りといったものであろう。

それは、

性差やジェンダーといったものではなく、


存在性。


つまりは、

この世に自分はいていいのだという

確かな感触を再び自分に取り戻す

素晴らしい機会と提起して臨むことを

意味します。


故に、

パートナー間の問題は、

決して片方だけが悪いというものでもなく、

それこそが友愛の精神であるとも言え、

友愛無き関係は不毛であり、

逆に、

繰り返しになるが、

情愛が無ければ

維持出来ないということになる。


揉めたり悩んだりした時ほど

チャンスと捉え、

例え、罵りあっても、傷つけ合っても

その後が建設的でありさえすれば、

関係性は更に強いものとなる。


紆余曲折があろうカップルは

沢山この世の中には紛れもなくいて、

年老いて痩せ細ったお婆さんが逝く時に、

まるで少年のような嗚咽を漏らし

泣き喚くお爺さんを見たこともあるし、

幸せそうに目を細め、

遠い昔を懐かしみながら、

亡きお爺さんと共に余生を有意義に全う

しようという深い愛が眼に宿る

お婆さんを見たこともあるし、


そんな場面に出くわす度に、


私たちの発達課題を思い出したものです。


個→恋愛→婚姻→家族→別離


そう。

愛は発達課題です。


パートナーにおいては、

情愛と友愛のバランスの統合。

これらを醸成することにより、

私たちの発達課題は達成されていくと

私は深く思うのです。


ご参考まで。