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もっともっと

生き方


もっともっとが増えていくと

まだまだも同時に増えていく。

足りない足りないが増えていくと

欲しい欲しいも同時に増えていく。


もっともっと、

足りない足りないは

ある時は面白いほどグンと伸びて

望むもののある程度は得られ、

その時はとてもとても満足するけれど、

その伸びしろがいつまでもこれからも

その伸びしろくらい伸びるもんだと

人は勘違いをしてしまう。



その勘違いが人を苦しませるってことに

いち早く気づいた人たちは、

もっともっと

足りない足りない

をやめたらよいことに気がつき

やめてみた。捨ててみた。放棄してみた。


すると、

苦しみが嘘のように消え、

日々の平穏が訪れ、

幸せに穏やかに暮らしている。


そして彼らは静かにこう言った。


もっともっとや足りない足りないは、

自分に自信が無かったからだったんだよ。

自信がないから、それを認めることが

とても怖くて

もっともっとや足りない足りないで

お茶を濁していた。

でも今はね。

自分に自信のないという

自分の自信をつける為に

生きるのではなく、

自信があろうがなかろうが

生きていくってことだけに

集中しようと決めたんです。


そしたらね。

自分にあるものしか見えなくなり、

背伸びなんかしなくなり、

たくさん自分が持っていることに気づき、

大して必要のないものが増え、

穏やかな暮らしが訪れた。


そう彼らは

少し私を気の毒そうな下目遣いで

語ってくれた。


でも、

私は決して見逃さなかったんだ。


その下目遣いの瞳の奥底から発せられた

自信に満ちた輝かしい光の束の強さをね。