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闇夜を照らす一筋の光。

 

その光が待てど暮らせど

 

自分には降り注がない。

 

 

人は、

 

暗闇を進むとき、

 

必ず足元を確認する。

 

足元を確認しないと

 

怖くて歩けない為、

 

四六時中、

 

下を向いているので

 

上方に照らされた

 

光が見えない。

 

 

光は自分が見据えている

 

足元まで

 

降り注ぐことは極めて稀で、

 

それは願望であり、

 

それは空想であり、

 

 

本当は、

 

 

薄っすらと

 

 

上弦の月のように

 

仄かに空が照らされて

 

いるに過ぎず、

 

上弦の月を、

 

昔の人が、

 

「成長の時間」

 

だと示唆したことも

 

知らずにいる。

 

 

だから、

 

 

暗闇にいる際は、

 

首がだるくなる位に

 

上をいつも向いて行こう。

 

 

いつも上を向き、

 

仄かな光が見えたなら、

 

 

瞬時に逃さず

 

 

その光を全身に蓄えて、

 

 

 

自分自身の力で、

 

 

 

我が足元を照らしましょう。

 

 

そうすれば、

 

 

その忌々しい暗闇から

 

脱出することが出来得ると

 

私は思います。

 

 

そして、

 

 

その暗闇があるおかげで、

 

自分が明るい道を歩けることに

 

感謝をし、

 

その感謝を振り向ける先は、

 

神や、自然などの崇高なものや

 

自分以外の他者のおかげや、

 

そんなものではなく、

 

 

自分への感謝とする。

 

 

そうすると、

 

今度は、

 

暗闇を歩く自分以外の他者に、

 

光を放つ人となれるかもしれない。

 

 

津村健司