拠り所

拠り所

今までは、
いわゆる「大人」のカウンセリングが
主だったのですが、
最近は、
いわゆる「お子さん」のカウンセリングも
徐々に承る機会も増えてきました。

いじめ、不登校、引きこもり、虐待、
性別違和や、複雑な家庭環境による
愛着の問題、発達の問題等々、
実に様々な状況が垣間見えます。

先の見えない不安や、
そもそもが、先を見ることを
思考するなんてことさえも出来ない
過酷な現実や、
社会に対する絶望感や、
社会の厳しさに対する恐怖や、
社会に飛び出すにあたっての
とてつもない不安や、
そして、
生に対する価値観の不安定さや、
死と生の境界線の曖昧さや、

様々な要素が複合して
人格形成を偏ったものにして
しまいがちとなります。

「子どもは小さな大人ではない。」

という強い信念をベースに
そのクライエントの心の世界の一端を
垣間見るたびに、
大人としての自身の無力感に苛まれます。

社会に飛び出し、
押し、押し返され、
試行錯誤の上に人格は形成されていきます。
でも、
押し返されることが多いこの世の中で、
ある程度のレジリエンスが
いわゆる「子ども」時代に培えなかった
人々や、大人になる為の
レディネスが整えられず浅い場合は、
絶望という名の重い十字架を
背負いながら生きざるをえない。

個人の責任、自己責任

という名の下に。

「拠り所」

が必要だな



心の底から感じます。

そんな

「拠り所」の一つにでも

なれたなら、

与えるのではなく、

与えてもらえる存在となるのでしょう。

深く願うと共に、

訳知り顔の「大人」にならないように、

自分自身の成長を幾つになっても

目指していこうと足掻いています。


ココロテラス
津村健司