カウンセリングで「悩みがなくならない自分」を責めなくなったとき。

カウンセリングで「悩みがなくならない自分」を責めなくなったとき。


「何年も同じことで悩んでいます。」

 

カウンセリングの中で、

ときどき聞く言葉です。

 

人間関係のこと。

仕事のこと。

将来への不安。

自分に自信が持てないこと。

 

内容は違っていても、

多くの方が

 

「まだ悩んでいる自分」

 

を責めています。

 

「もう乗り越えたと思ったのに。」

「また同じことで落ち込んでいる。」

「私は成長していないのかもしれない。」

 

そんな気持ちになることもあるでしょう。

 

しかし、

私は相談室で少し違う景色を

見ることがあります。

 

悩みがなくなることだけが

変化ではない。

 

私たちはつい、

 

「悩みがなくなった=改善」

 

と考えがちです。

 

もちろん、

苦しさが軽くなることは大切です。

 

しかし、

人間の悩みの中には

簡単になくならないものもあります。

 

例えば、

 

大切な人との別れ。

将来への不安。

人との関わりへの怖さ。

 

こうしたものは人生の中で

何度も顔を出します。

 

だからこそ、

 

「悩みがあること」

 

自体を失敗と考える

必要はありません。

 

同じ悩みでも

中身は変わっている。

 

興味深いのは、

同じ悩みを話しているように見えても、

その人自身は少しずつ変化していることです。

 

以前は

一人で抱え込んでいた人が

相談できるようになった。

 

以前は

自分を責め続けていた人が、

自分の気持ちを言葉にできるようになった。

 

以前は何も行動できなかった人が、

小さな一歩を踏み出せるようになった。

 

悩みのテーマは同じでも、

 

その人の向き合い方は変わっています。

 

私はその変化を何度も見てきました。

 

苦しみとの関係が

変わることがある。

 

カウンセリングの中では、

悩みそのものが消えるというよりも、

悩みとの付き合い方が変わることがあります。

 

以前は不安に飲み込まれていた人が、

 

「不安はあるけれど進んでみよう。」

 

と思えるようになる。

 

以前は失敗を恐れていた人が、

 

「失敗しても大丈夫かもしれない。」

 

と思えるようになる。

 

悩みが

ゼロになったわけではありません。

 

それでも人生は前に進んでいます。

 

成長は気づきにくい。

 

人は

自分の変化には

案外気づけません。

 

昨日の自分と

今日の自分を比べても、

大きな違いは感じられないからです。

 

しかし、

一年前の自分を振り返ったとき、

 

「あの頃より

少し楽になっているかもしれない。」

 

と感じることがあります。

 

成長とは劇的な変化ではなく、

小さな変化の積み重ねなのかもしれません。

 

公認心理師・津村健司

のひとこと

 

相談室で何度も感じるのは、

 

「悩みがなくなること」

「人生が前に進むこと」

 

は必ずしも同じではないということです。

 

悩みを抱えながらでも、

人は学び、

成長し、

自分らしい選択を

重ねていくことができます。

 

もし

今も同じ悩みを抱えているとしても、

それだけで成長していないとは限りません。

 

もしかすると、

悩みとの向き合い方が

少しずつ

変わってきているのかもしれません。


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