人は変わりたいのに、なぜ変われないのか

人は変わりたいのに、なぜ変われないのか


「変わりたいんです。」

 

相談室で

何度も聞いてきた言葉です。

 

もっと自信を持ちたい。

 

人の目を

気にしないようになりたい。

 

嫌なことを

断れるようになりたい。

 

新しいことに挑戦したい。

 

そんな願いを持ちながら、

多くの人が苦しんでいます。

 

そして、

その後に続く言葉もよく似ています。

 

「でも、変われないんです。」


人は変わりたいと思っています。

 

ところが実際には、

同じパターンを

繰り返してしまうことがあります。

 

苦しい恋愛を繰り返す。

 

我慢し続ける。

 

自分を責め続ける。

 

先延ばしを繰り返す。

 

そして、

 

「私は意志が弱いんです。」

 

と言います。


私は、

それだけではないと思っています。

 

人が変われないのは、

意志の問題だけではありません。

 

なぜなら、

今の行動にも

意味があるからです。


例えば、

 

嫌なことを断れない人。

 

周りから見ると、

 

「断ればいいのに」

 

と思うかもしれません。

 

しかし、その人にとっては、

 

断らないことで

人間関係を守ってきたのかもしれません。

 

嫌われないように

してきたのかもしれません。

 

安心を得てきたのかもしれません。


自分を責め続ける人もそうです。

 

責めることで

失敗を防ごうとしている場合があります。

 

努力を続けようとしている場合

もあります。

 

苦しいやり方ではあるけれど、

その人なりの生き残る方法だったのです。


だから変化とは、

 

新しい行動を

始めることだけではありません。

 

今まで自分を守ってくれた方法を

手放すことでもあります。

 

そして、

それは案外怖いことです。


例えば、

 

長年使っていた杖を

手放すようなものかもしれません。

 

歩けるようになったとしても、

最初は不安です。

 

本当に大丈夫だろうか。

 

転ばないだろうか。

 

また傷つかないだろうか。

 

そんな気持ちになるのは

自然なことです。


相談室では、

 

「変われない理由」

 

を探すことがあります。

 

すると、

 

その人が怠けていたわけでも、

 

弱かったわけでもないことが

見えてきます。

 

むしろ、

必死に生きてきた結果

だったと分かることも少なくありません。


人は変わりたい。

 

でも同時に、

変わることが怖い。

 

この二つの気持ちを

同時に持っています。

 

変化を望む自分。

今のままでいたい自分。

 

その両方がいるのです。


だから私は、

 

変われない自分を

責める必要はないと思っています。

 

まずは、

 

「私は

何を守ろうとしている

のだろう」

 

と考えてみること。

 

その方が、

 

「なぜ変われないのか」

 

を理解する

手がかりになるかもしれません。


変化は、

自分を責めることから

始まるのではありません。

 

自分を理解することから

始まるのだと思います。


公認心理師・津村健司

のひとこと

 

人は変わりたいと思いながら、

変化を怖がることがあります。

 

それは弱さではなく、

とても自然なことです。

 

相談室では、

変われない理由を探していくうちに、

その人が

今までどれほど頑張って

生きてきたのかが

見えてくることがあります。

 

変われない自分を責めるより、

まずは理解してみる。

 

そこから変化が

始まることもあるのです。


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公認心理師・津村健司

 

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