なぜ人は後悔するのでしょうか|過去を責め続けてしまう心の仕組み

なぜ人は後悔するのでしょうか|過去を責め続けてしまう心の仕組み


後悔は、誰にでも起こる自然な感情です


後悔は、

 

特別に弱い人や

失敗した人だけが

抱くものではありません。

 

人は誰でも、

過去の選択を振り返ります。

 

転職しなければよかった。

 

あの人と別れなければよかった。

 

もっと早く謝ればよかった。

 

あの時、挑戦しておけばよかった。

 

こうした思いは、

人生のさまざまな場面で生まれます。

 

後悔が起きるのは、

人間に

 

「別の可能性を想像する力」

 

があるからです。

 

私たちは、

実際に選んだ道だけでなく、

 

「選ばなかった道」

 

まで思い描くことができます。

 

そして、

現実が苦しいときほど、

選ばなかった方の人生が

よく見えてしまいます。

 

「あちらを選んでいたら、

今より幸せだったのではないか。」

 

 

そう考え始めると、

過去の選択が

大きな間違いだったように

感じられるのです。


人は結果を知ったあとで、過去を評価します


後悔が強くなる理由の一つに、

私たちが

 

「結果を知った今の自分」

 

で過去を判断してしまうことがあります。

 

たとえば、

転職先で苦労した人が、

 

「前の会社を辞めなければよかった」

 

と思ったとします。

 

しかし、

転職を決めた当時には、

今の結果は分かりませんでした。

 

前の職場で苦しんでいた。

 

新しい環境に期待していた。

 

生活を変えたい事情があった。

 

その時の自分には、

その時なりの理由があったはずです。

 

それでも現在の自分は、

結果を知っています。

 

そのため、

 

「なぜ分からなかったのだろう」

 

「もっと慎重に考えるべきだった」

 

と過去の自分を責めます。

 

けれど、

それは未来を知っている人が、

未来を知らなかった人を

裁いているようなものです。

 

今だから見えることを、

当時の自分にも求めるのは、

少し厳しすぎるのではないでしょうか。


後悔の中では、選ばなかった人生が美化されます


後悔しているとき、

人は

 

「選ばなかった方」

 

を実際よりよく想像しやすくなります。

 

「あの人と結婚していたら、

幸せだったかもしれない。」

 

「あの会社に残っていれば、

安定していたかもしれない。」

 

「あの時、進学していれば、

違う人生だったかもしれない。」

 

けれど、

選ばなかった人生には、

その道なりの困難があったはずです。

 

結婚していれば

別の悩みがあったかもしれません。

 

会社に残っていれば、

さらに心身を消耗していたかもしれません。

 

進学していても、

思うような結果にならなかった

可能性もあります。

 

しかし、

選ばなかった道は

現実になっていないため、

苦しさが見えません。

 

よい部分だけを想像しやすくなります。

 

現実の人生には、

失敗も面倒もあります。

 

一方、

想像の中の人生は、

自分に都合よく整えることができます。

 

その差によって、

今の人生が

必要以上に悪く見えることがあるのです。


後悔は「大切にしたかったもの」を教えてくれます


後悔には苦しさがあります。

 

だから、

多くの人は

 

「早く忘れたい」

 

「考えないようにしたい」

 

と思います。

 

けれど、

後悔をよく見ていくと、

その奥に

自分の願いが

隠れていることがあります。

 

「もっと親に優しくすればよかった」

 

という後悔の奥には、

家族を大切にしたかった

気持ちがあるかもしれません。

 

「あの仕事に挑戦すればよかった」

 

という後悔の奥には、

自分の可能性を

試したかった思いがあるでしょう。

 

「あの人に本音を伝えればよかった」

 

という後悔には、

関係を大事にしたかった

気持ちが含まれているかもしれません。

 

つまり、

後悔は失敗の証明だけではありません。

 

自分が

何を大切にしているのかを

知らせる感情

 

でもあります。

 

「なぜ、

こんなに後悔しているのだろう。」

 

そう考えるとき、

 

「私は本当は何を守りたかったのか。」

 

「どんな自分でありたかったのか。」

 

そこに目を向けることで、

後悔の意味が少し変わってきます。


後悔が強い人ほど、真面目に生きようとしていることがあります


後悔を繰り返す人は、

自分に厳しいことがあります。

 

「もっと正しくできたはず。」

 

「人を傷つけてはいけなかった。」

 

「失敗してはいけなかった。」

 

こうした考えを強く持っていると、

小さな判断ミスでも長く自分を責めます。

 

けれど、

人はいつも

最善の選択が

できるわけではありません。

 

感情的になる日もあります。

 

不安に負けることもあります。

 

知識や経験が足りないこともあります。

 

疲れていて判断できないこともあります。

 

完璧な状態で

選べることの方が

少ないかもしれません。

 

後悔が強い人ほど、

 

「もっとちゃんと生きたかった」

 

という思いが強いことがあります。

 

だからこそ、

後悔する自分を

さらに責めるのではなく、

 

「それだけ大切に生きたかったのだな」

 

と捉え直すことも必要です。


後悔と反省は、少し違います


後悔と反省は似ていますが、

同じではありません。

 

反省は、

 

「次はどうすればよいか」

 

に意識が向きます。

 

一方で後悔は、

 

「どうしてあんなことをしたのか」

 

と、

過去の自分を責め続けやすくなります。

 

反省には、

未来への方向があります。

 

後悔には、

過去へ戻ろうとする動きがあります。

 

もちろん、

後悔から反省へ

すぐに切り替えられる

わけではありません。

 

大きな喪失や重大な選択であれば、

何度も考えてしまうのは自然なことです。

 

ただ、

同じことを繰り返し思い出し、

自分を傷つけ続けているなら、

 

「私は今、何を学ぼうとしているのか。」

 

「これから何を変えられるのか。」

 

という問いに

少しずつ移していくことが大切です。


過去の自分を理解する視点を持つ


後悔から離れられないとき、

多くの人は

過去の自分を責めています。

 

しかし、

責めるだけでは、

その選択に至った理由は見えてきません。

 

「あの時の私は、

何を怖がっていたのだろう。」

 

「何を守ろうとしていたのだろう。」

 

「どんな事情の中で選んだのだろう。」

 

このように考えると、

過去の自分が

少し違って見えることがあります。

 

別れを選んだのは、

これ以上傷つきたくなかったから

かもしれません。

 

仕事を辞めたのは、

限界だったからかもしれません。

 

本音を言えなかったのは、

関係を壊すのが

怖かったからかもしれません。

 

その選択が

最善だったとは限りません。

 

ただ、

その時の自分にも事情がありました。

 

事情を理解することは、

過去を正当化することではありません。

 

過去の自分を

一人の人間として見ることです。


後悔を消すのではなく、未来につなげていく


後悔は、

完全に消そうとすると

かえって強くなることがあります。

 

考えないようにするほど、

何度も浮かんできます。

 

そのため、

後悔を無理に消そうとするより、

 

「この気持ちを、これからどう使うか」

 

を考える方が現実的です。

 

親に優しくできなかったことを

後悔しているなら、

今そばにいる人を大切にする。

 

挑戦しなかったことを後悔しているなら、

小さく始めてみる。

 

本音を伝えなかったことを

悔やんでいるなら、

次の関係では少し言葉にしてみる。

 

過去は変えられません。

 

でも、

過去から受け取ったものを、

未来に持っていくことはできます。

 

後悔は、

そのままでは苦しみです。

 

しかし、

自分の生き方を

見直す材料になったとき、

意味が変わります。


後悔を繰り返してしまうときに考えたいこと


後悔が止まらないときは、

次のように問いかけてみてください。

 

「私は、

何をやり直したいのだろう。」

 

「本当は

何を大切にしたかったのだろう。」

 

「今からできることは、

何か残っていないだろうか。」

 

すぐに答えが出なくても構いません。

 

後悔には、

簡単には整理できない感情が

含まれています。

 

悲しみ、怒り、寂しさ、

罪悪感、未練。

 

さまざまな気持ちが

重なっていることがあります。

 

だからこそ、

急いで

前向きになろうとしなくてもいいのです。

 

後悔を抱えながら、

自分の気持ちを少しずつ理解していく。

 

その時間も、

人生の一部です。


認定専門公認心理師・津村健司のひとこと


人は、

過去を振り返らずには生きられません。

 

「あれでよかった」

 

と思えることもあれば、

 

「今でも違う選択をしたかった」

 

と思うこともあります。

 

後悔をすべて

前向きな学びに変える

必要はありません。

 

消えない後悔が

あってもいいと思います。

 

ただ、

その後悔が

自分を責めるだけのものに

なっているなら、

一度立ち止まってみてください。

 

あなたは、

何を大切にしたかったのでしょうか。

 

後悔の中に残っている願いは、

これからの人生でも

大切にできるかもしれません。

 

過去を変えることはできません。

 

けれど、

過去を抱えたまま、

これからの選択を変えていくことはできます。


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大阪を拠点に

全国対応で

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過去の選択を繰り返し思い出してしまう。

自分を責める気持ちから離れられない。

後悔の奥にある気持ちを整理したい。

 

そのようなとき、

一人で答えを出そうとせず、

自分の気持ちや

大切にしたいことを

整理する時間として、

カウンセリングを利用する方法もあります。

 

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