自己矛盾こそ、人間らしさなのかもしれない。
人は不思議な生き物です。
認めてほしいと言いながら、
注目されると怖くなる。
自由になりたいと言いながら、
変化を避ける。
一人になりたいと思いながら、
孤独には耐えられない。
私たちはよく、
自分自身の矛盾に戸惑います。
「自分は何がしたいんだろう。」
「結局どっちなんだろう。」
そんなふうに
悩むことも少なくありません。
でも、
本当に矛盾は
悪いことなのでしょうか。
私たちは
一つではない。
人は単純ではありません。
心の中には、
さまざまな気持ちが
同時に存在しています。
挑戦したい自分。
失敗したくない自分。
人とつながりたい自分。
一人でいたい自分。
どれも本当の気持ちです。
だから
矛盾が生まれるのは
自然なことなのです。
正反対の気持ちを
抱えながら生きている。
相談室でも
よく聞く言葉があります。
「別れたいのに
別れられません。」
「転職したいのに
辞める決心がつきません。」
「変わりたいのに怖いです。」
どちらかが
間違っているわけではありません。
変わりたい気持ちも本物。
変わりたくない気持ちも本物。
人は、
正反対の気持ちを
抱えながら生きています。
矛盾を
なくそうとすると
苦しくなる。
私たちはつい、
「どちらかを
選ばなければならない。」
と思いがちです。
しかし人生には、
すぐに答えが出ないこともあります。
白か黒か。
正しいか間違いか。
そうやって割り切ろうとすると、
かえって苦しくなることがあります。
矛盾を抱えたまま
立ち止まる時間も、
人には必要なのです。
成長とは
矛盾が
消えることではない。
若い頃は、
「自信があれば
悩まなくなる。」
と思っていました。
でも、
多くの人と出会う中で、
そうではないことに気づきました。
成熟した人も悩みます。
経験豊かな人も迷います。
ただ、
自分の矛盾と
上手につき合っているのです。
成長とは
矛盾が消えることではなく、
矛盾を抱えながら
進めるようになること
なのかもしれません。
人間は
もともと
矛盾した存在
考えてみれば、
人間そのものが
矛盾のかたまりです。
安心したいのに冒険したい。
認められたいのに自由でいたい。
変わりたいのに変わりたくない。
だから
自己矛盾は
欠陥ではありません。
それは
人間らしさそのもの
なのです。
公認心理師・津村健司
のひとこと
相談を受けていると、
「自分でも自分が分かりません。」
という言葉をよく耳にします。
でも、
それはおかしなことではありません。
人の心は一つではなく、
さまざまな気持ちが
共存しているからです。
矛盾している自分を
責める必要はありません。
むしろ、
その矛盾こそが
人間らしさなのだと思います。
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