一人の否定が十人の肯定を消してしまう理由

一人の否定が十人の肯定を消してしまう理由


人間とは不思議なものです。

 

十人に褒められても、

一人の否定的な言葉が

忘れられないことがあります。

 

仕事で評価された。

友人から感謝された。

家族から認められた。

 

それなのに、

 

たった一人の厳しい言葉ばかりが

頭に残ってしまう。

 

まるで十人の肯定が

消えてしまったかのように

感じることさえあります。


相談室でも、

よく見かける風景です。

 

話を聞いていると、

その人の周りには

応援してくれる人がいます。

理解しようとしてくれる人もいます。

評価してくれる人もいます。

 

ところがご本人の関心は、

認めてくれない一人に

向いていることが少なくありません。


なぜなのでしょうか。

 

それは

人が弱いからではありません。

 

人間のこころは、

 

良いことより悪いことに反応しやすく

できているからです。

 

たとえば白い紙に

小さな黒い点があると、

多くの人は黒い点に

目が向きます。

 

白い部分の方が

圧倒的に広いのにです。

 

こころも

少し似ているのかもしれません。


否定されると傷つきます。

 

拒絶されると不安になります。

 

認めてもらえないと

悲しくなります。

 

だからこころは、

 

その出来事を

忘れないように

何度も思い出そうとします。

 

しかし、

その結果として、

応援してくれている人の存在が

見えなくなってしまうことがあります。


私は長年、

人と関わる仕事をしてきました。

 

人生を支えてくれるのは、

否定した人ではなく、

理解しようとしてくれた人たち

 

だということがハッキリと

こころに刻まれています。


もちろん、

否定されたことを

気にするなという話ではありません。

傷つくのは自然なことです。

 

ただ、

苦しくなった時に一度だけ立ち止まってみてください。

 

私は今、

誰の言葉を聞いているのだろう。

認めてくれなかった一人なのか。

それとも、

支えてくれている十人なのか。


人生には、

あなたを否定する人もいます。

 

でも同時に、

 

応援してくれる人もいます。

 

理解しようとしてくれる人もいます。

 

その存在を忘れないことが、

苦しい時の

支えになるのかもしれません。


公認心理師・津村健司

のひとこと

 

人は否定に強く反応します。

 

それは弱さではなく、

人間らしさなのだと思います。

 

だからこそ時々、

 

認めてくれない人ではなく、

支えてくれている人たちに

目を向ける時間を

持てたらいいのかもしれません。

 

見える景色は、

少し変わるかもしれません。

 

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